- TOP
- 男性外来
- 前立腺がん(癌)健診(検診)
前立腺癌健診(前立腺がん検診)
前立腺がん とは
前立腺がんは前立腺肥大症と同様、60歳以上の人に多く、その発症の平均年齢は70歳前半です。日本人の平均寿命が延びるにしたがい、前立腺がんの発生数は増加しつつあり、年間6000人以上が診断されています。前立腺がんと前立腺肥大症は別の病気です。前立腺がんは大体、前立腺の外腺(外側の腺)から発生します。これに対して前立腺肥大症は、前立腺の内腺(内側の腺)の部分が肥大してくる病気です。50歳前後の前立腺を調べると前立腺がんの『芽』(潜在がん)が見つかることがありますが大部分の『芽』はそのままで終わってしまうといわれています。前立腺がんの発生要因としては、高齢化に伴ってホルモン分泌環境の変化と考えられていますがよくわかっていません。
前立腺 とは
前立腺は、男性の膀胱の出口で尿道の周りを囲むようにあります。大きさはクルミ大で前立腺液(精液の一部)を分泌します。前立腺は年をとるにしたがって、その機能が衰えていきます。その一つとして前立腺肥大症が起きてきます。前立腺肥大症は50歳代ですでに起きる人もいますが、その多くは60歳前後から始まるといわれています。症状として、排尿時間の延長、夜間頻尿などが認められます。
前立腺がん(癌)の症状
前立腺がんは前立腺の外側の腺から出来てくるので、初めのうちは、排尿に関した症状はありません。がんの病変が進んでくると、少しずつ排尿に症状が出てきますのでよく注意していることが大切です。血尿や排尿痛、腰痛などは前立腺がんが進んだときにでてくる症状です。前立腺肥大症では内側の腺が肥大して尿道を圧迫するためにより早期に排尿に関する症状が出てきます。ですから排尿に時間がかかる、尿が出るまでに時間がかかる、尿のきれが悪い、夜間の頻尿などの症状に注意して、検査をうけることが大切です。日本人は欧米人に比較して前立腺がんの発生頻度は低いといわれていますが、兄弟、父親が前立腺がんと診断されている場合は注意が必要です。
前立腺がん(癌)の診断
前立腺がんの診断も他のがんと同様に早期に診断することが大切です。前立腺がんは発生する場所が前立腺の外側から発生するので早期には症状はほとんどありません。現在前立腺がんの早期診断には前立腺腫瘍マーカー(PSA,PA: 前立腺特異抗原)が使われます。採血しその血清で測定します。値により、精密検査を行うかどうか判断します。これまでは直腸診断、超音波診断も行われていましたが、現在はこれらの検査はより診断を確実にするための補助診断として使われますが、最終的には組織検査(前立腺生検)で診断します。
前立腺がんの検査方法
- PSA測定検査
- 検査方法は採血で行います。 採血では、前立腺から分泌されるPSAという物質の血液中の濃度を測定します。値が正常よりも高ければ、前立腺の病気がある可能性が高くなります。
- 直腸診
- 肛門から5cmくらい指を入れて、前立腺の表面を直腸ごしに触って状態を見る検査です。患者さんは診察台に寝た状態(横向き、仰向け、など)で行われます。前立腺がごつごつして石のように硬いとがんの疑いが高くなります。